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涼宮ハルヒの消失






2010年2月20日 更新



あらすじ

『わたしはあなたに会ったことがある。
おぼえてる? 図書館のこと』

クリスマスが間近に迫ったある冬の日。
学校に向かったキョンはいつもの日常と違うことに気づく。
後ろに居る筈のハルヒが居ない・・・。


制作国 :日本
公開日 :2010年2月6日
上映時間 :162分
原作・脚本協力 :谷川流
脚本 :志茂文彦
総監督 :石原立也

声の出演

キョン(杉田智和)  涼宮ハルヒ(平野綾)  長門有希(茅原実里)
朝比奈みくる(後藤邑子)  古泉一樹(小野大輔)












■ ハイジン

それでは始めていきます。あの、一応、覚醒実験討論夜話ってあるじゃないですか?






■ エルモ

はいはい。






■ ハイジン

 まあ、あそこでは小説なり、漫画なり、映画なりってのをやってるんですけど、今回、アニメ討論夜話として、アニメのみを扱った討論をやろうと思ってるんですね。
で、もうちょっと突っ込んで言えば、ヲタアニメというモノに踏み込んでいきたいなと。
そこで、アニメに関してはエルモさんが一番知識があるという事で。






■ エルモ

まあ、あり難い事ですね(笑)。






■ ハイジン

それで、対談的な形式で進めていきたいんですけど。






■ エルモ

 僕も、まあ、齧った程度ですよ。言うても。ヲタの道なんか、突き詰めたら、どんどん奥があるんで。
それに比べたら僕は、まだまだ浅い方ですから。






■ ハイジン

まあ、でもエルモさんの一応の看板としてはアニヲタで、いちアニメヲタクとしての意見を聞きたいな、という風に思っているわけなんですね。






■ エルモ

それだったら喜んで。いちアニヲタとして(笑)。






■ ハイジン

(笑) それで、今回の「涼宮ハルヒの消失」なんですけど、俺は、正直、涼宮ハルヒのアニメシリーズは観ていないんですね。
それなりに、キーワードなり、話ってのは聞き及んではいるんですけど、ただ、それで食指が動くまではいかなかったんですよ、今までは。
 それが、今回の映画版に関しては、肌感覚で「観てみたいな」という所まで来て、実際に観たわけなんですけど、満足度はかなり高かったですね。






■ エルモ

言うても、映画だけやろ?






■ ハイジン

そうですね。映画だけを断片的に観て。






■ エルモ

映画だけで評価は高い?






■ ハイジン

 そうですね。俺は高かったですね。それで、まずはキャラクターの造形から話していきたいと思うんですけど、涼宮ハルヒに出てくる長門ってキャラクターは、エヴァンゲリオンの綾波レイがモチーフになってるわけじゃないですか。






■ エルモ

まあまあ、確かに。






■ ハイジン

 ただ、でも、綾波レイをモチーフにしてはいるけれども、綾波レイとは決定的に違うわけじゃないですか。
綾波レイが母性を象徴するキャラクターに対して、長門はロリコンちっくなキャラクター路線で、だから、綾波レイというジャンルに当てはめて、そこに更に付加価値を付けたようなキャラクターだと思うんですね。






■ エルモ

 実際に、長門の年齢が3歳という設定でも、感情を出さへんというのは両方とも一緒やねんけど、出さへんのと、出せへんのとではちょっとちゃうからな、やっぱり。






■ ハイジン

長門ってのは、出さないキャラクターなんですか?






■ エルモ

 出さへんってのは、言うてみたら綾波やん? 出せないが長門なんよ。そこやと思うんよ。
綾波は言うたら子供の頃から、14年間経験して来て、感情はあるのはあるやん? 長門の場合は、感情というモノがないんよ。
あいつ(長門)が、有機生命体のヒューマノイドインターフェイスってのもあるのはあるんやけど、宇宙人の親元っていうのがおって、長門の親というか長門を作った存在がおって、その存在の使命が涼宮ハルヒを観察する事やねんや。
 ほんで、長門が生み出されたわけで、その為に色々と能力があるわけよ長門には。で、観察する為やからいらんモノは排除するわけやん?
で、観察者として一番要らんモンは感情というもんなんよ。観るだけの使命が与えてるわけやから、感情って「好き」「嫌い」とかあるやん? そうゆうのを全てカットして産まれたわけなんよ。






■ ハイジン

そういった感情がこれから成長するって事はなくて?






■ エルモ

 それが、今回の「消失」のキーに来てると思うで。実際に、最後の方で、キョンが言うてたけど。
長門の積もりに積もったエラーが、世界を作り変えたと。原因にしたわけやろ。






■ ハイジン

なるほど。で、もう一人のヒロイン的なキャラクターが朝比奈みくるは、アレなんかは長門と同じ記号じゃないですか。






■ エルモ

まあ、完全に記号ですわな(笑)。






■ ハイジン

 巨乳で、あーゆうおっとりとした喋り方で、っていう。で、これって、個人の感想なんですけど、あの人は、全然魅了的ではないんですね。
長門よりも人気がないのも解る。一つのジャンルとして配置されたコマなんですよ。
でも、朝比奈っていうキャラは、三次元では魅力的に観えるんじゃないかな、って気はするんですね。
で、逆に二次元で魅力的に観える長門なんかは、三次元では全然、魅力的に観えないみたいな。






■ エルモ

まあー、それは、たぶんハルヒにも言えるやろうな。






■ ハイジン

ハルヒみたいな女の子が居たら?






■ エルモ

 そうそう。あの次元やからこそ、愛らしい、というか可愛らしいというか、っていう風に見えるだけで、実際に現実に置き換えてみたら、ハルヒなんてメンドクサイ奴やろうどう考えても。
ツンデレなんて、三次元に出てきちゃアカン存在やで、ホンマに。






■ ハイジン

(笑) その点で言えば長門ってのはホントに、三次元に居たらどうしようもない女の子になりかねない存在じゃないですか。






■ エルモ

 でも、長門の存在を何処まで持ってくるかによんねんけど。だから、綾波レイは、現実に置き換えやすいねんて。
「物静かで、クール」っていう女の子。特別な能力って、クローンっていうか、そうゆう、属性を付けるとしたら。
 長門の場合、何処まで持ってくるか。物静かで、クール、あと無表情。ココまでは持って来れるやん。
そこプラスあいつの宇宙人的能力を三次元に持ってきにくいというか。






■ ハイジン

じゃあ、宇宙人的な能力を外して、あーゆう女の子が居たら、って考えたらどうですか?






■ エルモ

それ考えたら、まー・・・関わりは無いやろうな。






■ ハイジン

 なんとなく、綾名レイが肌で想像出来る範囲で、「こーゆう女の子が居たらいいな」という部分で感じられるのって、押せば、叩いたらノックは返すくらいの人じゃないですか、綾波って。
長門は、そうゆう部分も削ぎ落としてる感じかなって、思ったんですけど。






■ エルモ

 確かに長門はそうゆう感じはあるわな。そこは、感情を出すか、出す事が出来ないかの違いかと思うねんや。
言うたら、綾波は感情はあるわけやん? 繰り返しになんねんけど。だから、何かしらのリアクションは返って来んねんて。
どうゆう反応したらいいかわからへん、っていうのもあるやろ、綾波の場合は。試行錯誤しながらも返ってくるわけやんか。






■ ハイジン

 そうゆう事ですよね。だから、「こんな時どんな顔をすればいいかわからない」っていう事は、その状況に置いて、考えたけど答えがわからないというアンサーであって。
でも、長門の場合はそれを考える事すら






■ エルモ

 たぶん、起きひんやろうな。そのどんな顔すればいいかわからへん、で、 ? やん。綾波の場合は。
長門の場合は、どんな顔もクソも、その前に ? しか出てこーへん。






■ ハイジン

・・・・? みたいな。






■ エルモ

だから、そこやと思うんや。実際に、返って来る、返って来ないっていうのは。






■ ハイジン

 で、そこを突き詰めると、やっぱり、綾名レイが母親を元に作られた母性の象徴であって、長門っていうのは宇宙人という設定にしてもホントに、そこを介するモノが無口で、無表情で、感情を表に出さない、っていう事だけで装飾されたキャラクターだからだと思うんですよ。
だから、綾波を突き詰めていくと、そこには母親という安心があるのに対して、長門の場合はそこに中心部がないから、更に無機質な存在になってるのかな、と思ったんですけど。






■ エルモ

 綾波の場合は、綾波と距離が近くなったら、心を開いてくれるやん。だから、色んな綾波が見れる。
それは、綾波が元々持ってるものを自分だけに見せてくれる達成感があるやん。
 長門の場合は、こーゆう感情は、これこれこーゆう事やからこーゆう風にしたらエエねん、っていう積木を積み上げていく達成感?
ゼロの状態からどんどん上積みしていくのが綾波で、元々あるデータをロードしていくのが長門やと思うんねや。
そこなんかな? 綾波と、長門の差っていうのは。






■ ハイジン

 俺が思うには、キャラクターとしての性能としては、長門の方が上なんですよ。二次元の世界では。
まあ、個人差は出て来るけど、これはどちらに肩入れするわけでもなく思うんですけど、完全な俯瞰的な目として思うのが、ようは綾波レイの魅力的なアイテムをアップデートして構築したキャラだから、二次元というフィールドの上では、長門の方が綾波レイより頭一つ分抜けてるキャラクターになってると思うんですね。






■ エルモ

うーん・・・(沈黙) 属性の付け方が違うからな、あの二人は。宇宙人と、人間と言う時点で。






■ ハイジン

 それを言ったら、綾波もクローンみたいな(笑)。
俺は、宇宙人とかそういった設定は無視した上での、表面上での問題として言ってみたんですけど。






■ エルモ

でも、表面的に考えたら・・・まあ、どっちも守ってあげたくはなるわな。






■ ハイジン

母性としての綾波には、響くモノがあるって感じですか?






■ エルモ

 いや、何ていうか、可愛いのは僕からしたら長門やねん。だから、今回の映画で、また違った一面が見えたわけやねん。
普段は、無表情、一切感情出さへんけど、あーゆう風に公式でパラレルみたいな形で、あーゆうキャラを作ったわけやろ?
これが、またいいんよ。パラレル長門も。綾波もパラレルワールドで性格は変わったやん?
ただ、綾波の場合は180度ちゃうやろ? だから、違和感を感じて、惹かれるものはなかったんや、綾波には。
けど、今回の消失の長門には、そんなふり幅は無いわけやんか?






■ ハイジン

そうですね。ちょっと感情を出すようになった、っていうぐらいで。元の素材は一緒で。






■ エルモ

 そうそう、ベクトルは一緒やねん。綾波は真反対の方向に行ったわけやんか。
今回の長門は一緒のベクトルで、ちょっと振り幅を変えた姿を見せてくれたから、これはイイですよねホンマに。






■ ハイジン

(笑) あそこで、感情を出しちゃう事への嫌悪感じゃないですけど、出したらダメ、っていう事ではないんですね?






■ エルモ

 僕は、ないんですね。アレぐらいやったら全然。僕の好みと被ってるってのもあるんですけど、あの長門が。
凄く守ってあげたいんよ。あの長門は。抱きしめたい、っていうのがこの映画版で、すごく思いましたね。








巻き込み型ヒロイン









■ エルモ

今回の映画を観て凄く思ったのが「涼宮ハルヒの消失」、長門のピンのポスターもあって、ただこれだけやっても、物語のヒロインはハルヒやねんやって。






■ ハイジン

うん、まあ、仕方ない事ような気がしますけど(笑)。






■ エルモ

 ちゃうねん。こんだけ長門メインの話にしててやで? あの、初っ端のワンカットでストーブの前で「お前、どけよ」みたいな感じで押し合ってるシーンがあんねんや。
俺、何よりこのシーンが「ああ、この二人がメインやねんや」って、この二人がくっ付くって事が。言ってみたら、ハルヒってラブコメやん?






■ ハイジン

まあ・・・巻き込んでくれる、「行こう、行こう」って手引っ張ってくれる、そうゆう感じのキャラですよね。






■ エルモ

そうそう。それに対して受け答えるキョンもまた凄いんやけど。






■ ハイジン

 でも、そこってまたこの物語、というか涼宮ハルヒの一番のテーマ的な部分ではあると思うんですよ。
そういった、憧れ的な学園生活の所に自ら進めない時に、ハルヒが巻き込んでくれるという、自分から勇気振り絞って一歩前へ出て楽しい学園生活を送ろうって、勇気出して行くんじゃなくてハルヒが勝手に巻き込んでくれる、っていう。






■ エルモ

自分が何もせんでも向こうからやってくれる。






■ ハイジン

 勝手に楽しい学園生活にしてくれる、っていう。ただ、これって学園生活にしてくれているんだけど、格好としては楽しい学園生活にエンジョイ、エンジョイ、じゃなくて「こいつが勝手に巻き込んでいくから」っていう格好を見せてるんですよ、キョンは。
 ただ、それに対して「いや、楽しんです」っていう風に言う映画じゃないですか。






■ エルモ

まあ、ぶっちゃた話な(笑)。 最後の最後で、言うてもうてるからな。






■ ハイジン

 俺は、そこはかなり秀逸だな、って思った要因なんですね。キョンの目線ってのは、視聴者じゃないですか。最初から最後まで。
ハルヒの目線、長門の目線、みくるの目線、ってのは入らずに、一人称の主観がキョンで語られていて、ようは、視聴者がキョンという虚像を通して楽しい学泉生活を間接的に味わってる世界じゃないですか。
でも、それに対して自ら乗り出すのはなくって、「こいつが巻き込むから」って姿勢を、キョンは出してるわけで。






■ エルモ

 でも、キョンは乗れるっちゃ、乗れたわけやろ? 物語的には、キョン自身の葛藤もあったわけやねんけど。
このまま何もない平和な学園生活におるんか、それとも台風みたいな感じやけど、ハルヒの居る忙しい日々を過ごすんか、っていう。






■ ハイジン

 だから、ハルヒが居ない世界っていうのは、日常なわけなんですね。もしかしたら、それは違った何か楽しみがあったかもしれないけれども、キョンにとってはハルヒが居ない世界ってのは、日常であって、色んなトラブルに巻き込まれないごく普通の日常がハルヒに巻き込まれる事で、非日常になるって構造じゃないですか。
ただ、今回は日常から、「非日常という日常」を取り戻すという。だから、キョンにとっては、もう非日常が日常になってるんですね。






■ エルモ

本人は日常を望んでたはずやねんけどな。






■ ハイジン

 そうなんですよ。そこでの逆転みたいな事だと思うんですけどね。「非日常という日常」を取り戻す、という。
だから、割りとメタ的な視線も入ってると思うんですけどね。






■ エルモ

 で、結局、キョンの「ハルヒに逢いたい」ってセリフはデカイわな。この世界でもハルヒには逢えるわけやから。
まあ、逢う前の話やったけれど。逢う前の一言やねんけど、何よりハルヒに逢いたいっていうのが、その非日常に戻りたいと。






■ ハイジン

だから、キョンってのは非日常が日常になりつつあったわけですから。






■ エルモ

 もったいない話やねんけどな。あんな可愛らしい女の子を放って。消失の長門が居る世界を捨てた、キョンの惚れこみぶりは凄いと思うで。
なんやろう、ハルヒ好き過ぎやろうと。だから、以心伝心やねんて。あの二人は。最後の方、寝袋で寝とったやろハルヒが。
アレはハルヒがキョンの事を好きって事やん。キョンを好き、っていう光景やん。
 で、ハルヒは行動で示すんやけど、キョンは行動では示さへんやん。あいつの場合はいっつも言葉やん。モノローグってのもあんねんけど。









長門有希と綾波レイ









■ エルモ

さっき色々と話してたんやけど、やっぱりイマイチ長門と綾波の差がわからへんねんけど。






■ ハイジン

同一的な?






■ エルモ

ホンマに記号化したら一緒になるんちゃうかな、と思うんやけど。






■ ハイジン

 やっぱり、記号として観た時でも、綾波ってのはどうしても1号機なんですね。無口で、無表情で、神秘的な美少女で、っていうジャンルで。
それは、既にエヴァが出た時点で、「綾波系」というジャンルとして二次元の世界に定義されていて。
で、涼宮ハルヒでは記号的な形でキャラクターを配置していってるんだけど、無口で無表情で、神秘的な美少女、っていう「綾波系」の所に長門は当てはめられるわけなんだけれども、より無口で無表情で、神秘的でっていうのに対して、更に特化したキャラクターだと思うんですよ。






■ エルモ

長門が?






■ ハイジン

そうです。






■ エルモ

 今、ちょっと自分なりに考えてみたんやけど、長門と綾波の差っていうのを。「長門好き」、と「綾波好き」、の違いを。
「綾波好き」は、言うても行動派やと思うんねや。綾波が好きな人は、自分が綾波の心を開かせるようにせなアカンやん、言うてみたら。
綾波から答えが返って来るんやから。長門の場合は、そこまで大変な事をせんでもエエねんて。
 だから、綾波と接する時は、綾波が何が好きか、綾波が何をどう求めるかっていうのを、考えなアカンやん。
でも、長門は子供やねんや。だから、綾波に対して接するよりは楽やねん。






■ ハイジン

だから、そうゆう所が綾波よりも強化されてる部分の一つだと思うんですよ。更に無防備みたいな。






■ エルモ

 そこなんかな、長門の良さっていうのは。俺が惹かれてるトコっていうか。長門に色々教えてあげたいな、なんか。
色々と美味しいお店とか連れて行ってあげたい。






■ ハイジン

(笑) それは、綾波にも当てはめられる事ではないんですか?






■ エルモ

いや、綾波には当てはまらへんねん、これは。






■ ハイジン

じゃあ、何故、長門には教えてあげたいと思うのか、っていう所を掘り下げていったら自ずと違いってのは出てくるかと。






■ エルモ

うん、そうやねんて。だから、綾波はもう、自分の答えってもんが決まってるんとちゃう? 自分の中で。






■ ハイジン

 だから、結局更に純粋に、更に無機質に、みたいな事を綾波に求めていくとより幼く、より低年齢化(ロリ嗜好)にって事に繋がると思うんですよ。
何も知らない、という純粋さみたいな所を求めていくと。だから、綾波という記号の装飾だけを摘出して、純粋さ、無機質さを求めて低年齢化にアップデートした存在が長門だと思うんですよ。






■ エルモ

純粋無垢ってのはエエと思うで、純粋無垢ってのは。なんやろう、自分色に染めてあげたいという。






■ ハイジン

(笑) まあ、綾波という存在も掘り下げていけば、出発点はそうゆう純粋無垢って事じゃないですか。
自分に対して、危害を与えたりしないというか。






■ エルモ

 ああ、綾波はそんな風になるのか。危害を与えないけど、私にも危害を与えないで、っていうのが綾波やと思うねんや。
長門の場合は、それすら無いというか。危害どうのこうのが、ないように感じんねや。






■ ハイジン

それは、純粋に(綾波から長門への)進化って事になるんじゃないですか。






■ エルモ

両方の性格を知ってもうてるって事もあんねんけどな。設定とか色々。









パラレルワールド









■ ハイジン

 今回は、長門をメインにしていて、長門が歪みを作り上げた張本人になってるわけなんですけど、アレは一感情的なモノで引き起こしたモノでもないじゃないですか。






■ エルモ

ゆうたら、積み重なって、積み重なったものが今回、爆発したみたいな。






■ ハイジン

 というか、3年後の12月にはそうなると予見しているわけですから、一時的な感情でやったわけではないんですよね。
ココは結局は、長門ってのは感情を持たないという存在で貫き通されてると思うんですよ。
割りとアンサーみたいなモノを出していないんで、ホントにその後世界をどうするか、って事はキョンに委ねられているんで、やっぱりキョンの話なわけなんですね。
 当然、長門の話ではなくってて。もしも長門主体の話であるならば、長門の感情で歪みが起きて、って事になるけど、結局、長門ってのは歪みを起こすだけの装置でしかないんですよね。
そこに長門の個人的な感情は入っていなくって、ただ、キョンがその後の、非日常と日常のどちらを選択するか、っていう事を作っている装置なんですよ、長門ってのは。






■ エルモ

キョンはなんのためらいもなくエンタを押したからな。






■ ハイジン

だから、結局はハルヒとキョンの話に終始するんですよ。






■ エルモ

 だから、それやねんて(笑)。 観終わった後の感想がそれやねんて。なんか、虚しさというか、切なさっていうか。
こんだけ、全面的に長門を押し出していても、結局はそうゆう風になるやろ。






■ ハイジン

お膳たてみたいな。






■ エルモ

 そうそう、観終わった後の虚脱感というか・・・うん。
キョンにとってはハッピーエンドやねんて。誰にとってもハッピーエンドやねんけど。






■ ハイジン

 一応、キョンも長門に言ってるわけじゃないですか。「連れ戻されたら迎えに行くからな」って。
だから、物語としての構図としてはハルヒとキョンの、その二人の下に居る人物なんですよね。守られているという。






■ エルモ

でも、長門がメインなのに、長門がメインじゃないという(笑)。






■ ハイジン

 だから、長門メインだけど、感情がないわけじゃないですか。だから、仮に長門が個人の感情で歪みを起こした、っていう事であるばらば、長門メインの話にも出来るけれども、けれど彼女はそうなる事を知っていても何も出来ないわけだから。
流れるプールに流れるだけなんですよ。それに対して、「俺とハルヒでお前の事は守ってやるからな」って言ってやるという。






■ エルモ

そうやねん、俺とハルヒというのが、また(笑)。 なんか切ないんねや。俺が絶対に守ってやる、じゃなくて。






■ ハイジン

 だから、さっき言ってた虚脱感みたいなのは、結局、長門はメインステージに上がって来れないんだな、という事を知ってしまった事だと思うんですけどね。
 やっぱり、主役だと言っても、物語の本筋には入ることが出来ない。そうゆう意味で、エンドロールの後で、長門が一人座っているんだと思うんですけどね。






■ エルモ

あのエンドロールの図書館のカットは良かったと思うねんけどな。






■ ハイジン

 ただね、パラレルワールドの中での長門っていうのは、感情を出してるわけじゃないですか。
図書館の事、ありがとうと言いたかったって。長門が感情を出したら、っていう意味でのifとしてのパラレルワールドなんですけどね。









消失の意味









■ エルモ

結局、キョンはあれやろ? 長門にも感情はあってもエエねん、って思ってる方やろ?






■ ハイジン

むしろ、何で感情を付けてないんだ、っていう。






■ エルモ

もうちょっと、感情を表に出したらエエのに、言うてたからな。






■ ハイジン

 だから、凄い悲惨な、というか、メインステージに上がって来れない、ただ、流れるだけの装置になってしまってる長門を悲しく思う、という映画になってしまってるんですけど、やっぱりそれでも日常の中では感情を出せない長門がパラレルの中では感情を出せるっていうのは、コレは感動なんじゃないですかね。
現実では絶対に感情を出せないわけですから。






■ エルモ

そこが消失の肝って事か。






■ ハイジン

メインステージに居るのはハルヒとキョンなんだけど、ちゃんとスポットライトとして当ててあげてるというか。






■ エルモ

でも、上がって欲しいな、メインステージに(笑)。






■ ハイジン

入部届けを渡したりとかね、色々パラレルでは感情出してたからね。






■ エルモ

なんで、あんな手プルプル震えてるんやろうか(笑)。






■ ハイジン

 その二つの柱によって構成されてる映画だと思うんですけどね。
俺は、ハルヒと居る日常化した非日常の世界を、付きあわされてるという格好ではなく、本当に楽しいんだ、というキョンの気持ちと、感情を出せない長門がパラレルの世界で感情が出せるようになるという、この二つが中核にあるんですね。






■ エルモ

 とりあえず、もう一回観に行くわ(笑)。 この虚しさを埋めるんわ、もう一回観に行くしかないねんて。
弱気やねんな、強くは引きとめへんやん? 精神世界かわからんけど、改札口で長門がキョンを引き止めるやん。
行かんといて、って。でも、そこまで強くは引きとめへんやろ? あの、袖口を引っ張るってのが、いい例やと思うで。
腕をガシッと掴むんやなくて、少しだけでも、私の事を考えて、っていうか。






■ ハイジン

 まあ、あの世界でしか、長門は感情を出して、キョンに何かを言う事は出来ないですからね。
元の世界に戻ってしまったら、ただ、ただプールに流れていくだけの装置になってしまうんで。






■ エルモ

切ないんですよ、ホンマに。






■ ハイジン

だから、それを切ないと捉えるか、パラレルの中だけでも感情を出せて良かったと捉えるか、だと思うんですけど。






■ エルモ

俺は、切ないとしか思えへんわ。結局は、夢の中でも良かったと思うか、現実はなんも変わらへん、と暗く落ち込んでしまうか。俺は後者なんですよ(笑)。






■ ハイジン

 俺は、感情が出せて良かったな、と思いますけどね。結局は、彼女は感情を出せないという事で動いていて、バクが起こるのも決まっていてそれはどうしようもならない、っていう。
長門がどうこう出来ないっていう、長門の感情では世界を動かせない。
長門が感情を伝える事が出来ないという世界がある中で、パラレルの中だけでも感情を出す事が出来る事は素晴らしいと思うけどね。






■ エルモ

 これはホンマに、変な考えかもしれへんけど、これをラブコメと観ていいかわからへんねんけど、長門が見せた精一杯の勇気がバグを起こす、って事やないの?
これは完全に、俺の中のifの世界やねんけど、長門のキョンに対する想い、これがエラーとなって出て来て、結果、消失の長門が生まれた、っていう。






■ ハイジン

勇気っていう点で言えば、キョンを残した、っていう事になるんじゃないですかね。






■ エルモ

消さへんかった、っていう事か。






■ ハイジン

どちらかの選択はキョンに委ねてる、っていう事で。






■ エルモ

キョン以外に決定権は無かったからな。






■ ハイジン

 その時点で、キョン個人の物語(キョンとハルヒ)に変わってますからね。
非日常と、日常の構図という。そこには、もう長門は関与出来なくなるんで。
 だから、キョンは感情を持ってる長門を捨てて、非日常というかつての日常に行ったわけですから。
それが、「俺はSOS団団員その1だからな」に繋がるんじゃないんですか? キョンとハルヒの物語の間に隠れた、長門の孤独の物語というのが「涼宮ハルヒの消失」って事じゃないでしょうかね。






■ エルモ

そうゆう事やな。こんだけ、(長門への)強い想いを語ったけど、是非キョンとハルヒには幸せになって貰いたい。是が非でも。






■ ハイジン

(笑) では、これくらいで。



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