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シネマ歌舞伎 らくだ




2009年12月14日 更新



あらすじ

フグに当たって通称“らくだ”の馬太郎(片岡亀蔵)が死んでしまい、仲間の半次(坂東三津五郎)は弔いの金を用立てようと久六(中村勘三郎)に声をかけるが、らくだの家に売る物は何もない。
困った半次は久六を家主のもとに使いに出し、通夜の酒肴を出さないと死人を担ぐと脅すが、家主は、らくだが死んだなら祝いたいと言いだす。

制作国: 日本
公開日: 2008年12月
上映時間: 52分
配給: 松竹
監督: 山田洋二
作: 岡鬼太郎
改訂・演出: 榎本滋民


出演者

中村勘三郎 坂東三津五郎 
 坂東彌十郎 片岡亀蔵 尾上松也




 入場料2000円。おれが映画を観るのに払ってきたお金の最高額だ。当然指定席。
窓口で席のシートを見て、やけに客席が多いんだなと思っていたら、前に「2001年 宇宙の旅」を観た映画館だと気付いた。
最近は都内の各地に観に行っているので、しばらくぶりだとうっかり忘れてしまう。
それにしても何故2000円なのか。そのプラス200円はなんなのか。
疑念を抱きながら指定された席に向かう。
見渡す顔はおばさん、おばあちゃん、おじいちゃん、おばさんと行った具合。
最近よく思うのだが、大作以外の映画の客層はほぼこの層に支配されてやいないか?
やはり金と時間を持っているのは老人と主婦ということだろうか。
じゃなきゃ平日の朝っぱらに2000円を払って映画なんて観ないだろう。
まあ、今回はシネマ「歌舞伎」だから年齢層が上がるのは自然かもしれない。
おれは後ろの方の列真ん中に座った。

いやあ笑った笑った。観客みんなで笑った。会場の人がみんな家族になったような気持ちだ。
おそらくこれは寄席で芝居を観て賑わっている感動であり、山田洋次がシネマ歌舞伎で目指したものの一つだろう。
それは大成功といっていい。単純にコメディ映画を観てげらげら笑うのとはちょっと違う。
どう違うかといわれるとこれ以上説明もしようがない。
出来れば席がぎゅうぎゅうのときに体験してくれとしかいいようがない。
新しい新しいと聞いていた割にはそれほど目新しくはなかった。
おれはてっきり活動写真時代のようにスクリーンの端っこで三味線を演奏する人でもいるのかと思っていたが、単純に過去の公演を最新のデジタルカメラで撮影し、平面以外の別アングルからも編集で繋げたものだった。
吉本新喜劇をスクリーンで観たような感じというと分かりやすいか。
おれ自身、歌舞伎というのはほとんど観たことがなく、それゆえ刺激的で2本続けての2時間があっという間だった。
もっとがちがちに台本に固められたものかと思っていたが、案外フランクで「らくだ」はイギリスのブラックコメディを観ている気分だった(遺体を弄んで笑いを取る辺り、ヒッチコックの「ハリーの災難」を思い出す)。
驚いたのは咄嗟に出るアドリブとしか思えないセリフの多さ。
観客の空気を掴んでそれをやっているあたり、伝統芸能というイメージを大きく覆された。
「らくだ」はいかにも大衆娯楽な一品。















2009年1月28日 東京劇場にて鑑賞


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