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ツィゴイネルワイゼン




2009年12月7日 更新



あらすじ

官学校のドイツ語教授・青地豊二郎は、友人の中砂糺が旅先で手を出した人妻の自殺騒動に巻き込まれたところへ身柄を引き取りに駆けつけるが、悪びれる様子のない中砂と二人で宿をとると、小稲という芸者を呼んだ。
中砂は旅を続け、青地は湘南の家に戻る。
歳月が流れ、青地のもとへ中砂の結婚の知らせが届いた。
中砂家を訪れた青地は、新妻・園を見て驚かされた。
彼女は、あの旅で呼んだ芸者の小稲と瓜二つなのであった・・。

制作国: 日本
公開日: 1980年4月1日
上映時間: 145分
配給: リトルモア
監督: 鈴木清順
脚本: 田中陽造


出演者

原田芳雄 藤田敏八 大谷直子 大楠道代
 樹木希林






 陽炎坐が制作されるきっかけとなったのは、この「ツィゴイネルワイゼン」の興業的な大成功を受けてであった。
陽炎坐が黒か赤かは知らないが、「ツィゴイネルワイゼン」が成功した理由というのは何となく解る気がする。
鈴木清順の一時期を越えてからの作品は難解な構成や意味深なカット、独特の編集で魅せる面白さがあり、前衛作家の気風を持っている。
深読みやパズル的な構造の映画が好きな人は客層になりうるが、一般のお客はとても呼べたものはない。
「ツィゴイネルワイゼン」が一般のお客さんをも魅了したのは、散りばめられたいくつもの謎と進行するストーリーが観客の脳内をギリギリのところで絶妙に繋ぎとめていたからだと思う。
「マルホランド・ドライブ」に近いものを感じる。
考える余地を与えながら置いてきぼりにされすぎない内容に、観客はミステリーのカタルシスに酔い続けたのだ。
よく分からないものを2時間半見せられながら、眠くもならず画面にしがみつきたくなるのは我々の脳に、神経に何かが語りかけるからだろう。
陽炎坐と比べ、役者も「ツィゴイネルワイゼン」の勝利(別に勝負してるわけではないのだが)。
原田芳雄と藤田甚八のキャラクターの面白さがなければここまで傑作にならなかっただろう。
上手い下手ではなく、彼らでないのダメなのだ。ここまで役者に負っていると感じさせる作品も珍しい。















2009年1月25日 早稲田松竹にて鑑賞


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