ハウルの動く城








あらすじ

町を離れ荒れ地に向かう一人の少女。名前はソフィー年は18才。
だが、その姿形はまるで90才の老婆だった。
長女として亡き父の残した帽子屋を一人で切り盛りしてきたソフィー。
だがそれは、決して彼女の望んだ生き方ではなかった。
ある日出征兵士でにぎわう町中でソフィーは兵隊にからまれる。
その窮地に助けをさしのべたのは通りすがりの美青年。
青年は不思議な力でそのまま空へと舞い上がり、ソフィーを束の間の空中散歩にいざなうのであった。夢のような出来事に心奪われるソフィー。
しかしその夜、ソフィーは、店を訪れた荒地の魔女に呪いをかけられ、90才のおばあちゃんに姿を変えられてしまう。このままではいられない!意を決して荷物をまとめて荒れ地を目指すソフィー。夕暮れに迫る荒れ地を歩いていると、その向こうから、目の前に奇怪な形をした「ハウルの動く城」が姿を現したのであった……。


原作: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
脚本・監督: 宮崎駿
制作: スタジオジブリ
配給: 東宝
公開日: 2004年11月20日
上映時間: 119分









■ ハイジン

 それでは、ハウルの動く城なんですが。これは、宮崎駿の9作目の作品で、もう5年以上前になるんですね。
この作品で、いよいよ宮崎作品に対する非の意見が、賛を上回るような。かなり露になって来た、って作品なんですけど。
この作品で露になった、もう一つの点としては、いわゆる千と千尋から作品の中で、説明を排除していく構成が出て来ていたんですけど、そういった部分がハウルでは更に露骨に打ち出されていて。
単純に、ストーリーを追っていくだけでは理解不能な部分があるわけなんですね。
実際に、宮崎駿もインタビューなんかでは「わかんない人に対して、丁寧に教える必要はない」と言った趣旨の事も言ってたので、かなり観る側を突き放す感は否めなくて。
それは、今までの宮崎作品としては、「アニメは子供のモノだ」と言っていた宮崎駿からは、結構、想像がし難い作品になっているんですよね。






■ ニクロ

 俺は、次のポニョに関しては、子供向けの作品ではあると思うんですよ。
ただ、ハウルに関しては、大人向けの側面がかなり大きい物語であって、で、かつちゃんと物語物語しているのに、1から10まで教えてくれないという事は、観ている人は全員感じていると思うんですけど。
ただ、これに関して、宮崎駿が衰えたってのは、かなり違う気がするんですよね。






■ ハイジン

ただ、観ていて破状している部分というのも否めないというか。






■ ニクロ

 まあ、あるんですよ。ただ、どっちかと言うと、俺は宮崎擁護をするわけではないんだけれど、取捨選択といった感じもするんですけれどね。
あえて今回、そこは取らなかったというか。あえてココを取った、みたいな。
そうゆう、どうしようもなくて、自堕落でそうなっちゃったというよりは、そう選択してココに落ち着きました、って感じは凄くするんですよね。






■ ハイジン

 一番話題になったのが、戦争の導入じゃないですか。
こんなに具体的に戦争を描くっていうのは、いわゆる紅の豚の戦争ごっこでは、人は死なないじゃないですか。
ただ、ココでは火を落として、町が燃え盛るというような。かなり、具体的に戦争を描いていて。
それでいて、具体的に戦争反対を訴えるという。
社会性のメッセージを含む作品作りになっているという点が、ハウルでは一番ポイントだと思うんですけど。






■ ニクロ

 どっちかつうと、社会性みたいな事は、俺は感じなかったんですけどね。
確かに、戦争は背景にあるけど、それは、宮崎駿が常に描いて来た擬似家族形成という所に利用した、というか。
本当に、メインで戦争を描きたかったんなら、もっと違ったやり方になってたと思うんですよね。
結構、擬似家族形成という、宮崎駿がずっとやってる事の中では、ハウルが一番濃いじゃないかと思うんですけどね。






■ ハイジン

ハウルは一つの到達点ではありますよね。そういった擬似家族形成というアプローチに置いては。






■ ニクロ

 だから、人がよくモチーフに挙げるのにオズの魔法使いって言うんですけど、オズの魔法使いも主人公のドロシーが、知らない世界に行っちゃって、欠落したモノを埋めていく内に、仲間が増えていって、その仲間ってのが現実世界の自分が決別していた人とリンクするんですね。
で、現実世界に戻って来た時に、やっぱり我が家が一番、って言うんですね。
これは、ヤフーレビューで書いてあった事なんですけど、ハウルに関してはやっぱり家族が一番という話しで、俺は凄くそれがスッと
俺がモヤモヤしていた事は、言葉にするとこうゆう事なんだ、って事が解ったんですけど。
やっぱり、ハウルに出てくる登場人物も欠落しているんですね、みんな。
 ただ、その欠落は物語に含まれているというよりは、どっちかつうとバックボーンにあって、語られない事が多くあって。
時々、記号的に導入されるような感じじゃないですか。
マルクルに関しても、何でマルクルは親が居ないんだ、とか、何でハウルの元に居るのか、とかそうゆう事は語られないけど、ただ、そうゆう事を含んでいるんだろうな、という所を観ていて感じる所はあって、ラストの四人の立ち絵というのが、カシルファーも帰って来てという所で、完全に家になったんだな、という。






■ ハイジン

本当に、家族をテーマにしているというのは、宮崎駿が、純粋に今まで描いて来た大きな輪ではあるんですよね。






■ ニクロ

 ただ、描き方が、ハウルの場合だと、どうしても物語を、ブロックを崩して作ってるような所があるから、ちょっと、人物の関係が解り難いんですよね。本当に、ハウルを観て泣かされる人は、そう居ない気がするんですよ。
特別、アレを観て、物凄く暖かい気持ちになるか、と言われたら、たぶん、そうゆう事でもなくて。
その辺の、宮崎アニメヒューマニズムみたいな所を、あえて新しい所に挑戦しようとして、若干残念な結果になってしまった所はあると思うんですよね。
どうしても、本当に擬似家族の形成をテーマにするのであるならば、通俗的な言い方ですけど、説明的になる必要はあった気がするんですよ。
本当に、そこに持って行きたいのであるならば。
ただ、シャープな物語であるというのは、俺は好きなんですけどね。
その、切り口がいいというか。こう、ブロック化されているというのは。
単純に、パズル的な面白さもあるし、それを、読み解いていくという楽しさもありますし。
 で、関係に関しても、あえてこっち側、観客側が補完していくという物語というのであるならば、まあ、やり方としては間違ってはいないと思うんですけど。
でも、今まで宮崎駿が必ず与えてくれていた、心温まるような、擬似家族の形成ではなかった、というのはちょっと、何処かで不味い事になっているような気はするんですよね。






■ ハイジン

荒地の魔女なんかも擬似家族の中には入っているわけなんですよね?






■ ニクロ

 そうですね。要するに、敵、味方、全て含めてコミニティーを築いていながら、実際の家族に関しては、ソフィーに関しては凄くドライだ、という関係で、他者との関係が、本当の絆になり得るのか、という所の一つの答えみたいな所だと思うんですけど。
ただ、あまりにも、家族の突っぱね方が唐突過ぎるんですね。お母さんが出てくるのも、凄く唐突で。
それが、シャープな物語だったらいいんですよ。観てる上での、心地よさとか、リズム感であれば。
ただ、そこに、後々の伏線というか、擬似家族の形成における反対の意味を持ってくるというのは、ちょっと気持ち悪いんですよね。
シャープにやっている中で。本当に、唐突というか。そこには、「ソフィー可哀想」という、気持ちも含まれていないというか。沸いてこないというかね。
だから、それが新しい境地なのか、と言われると、ちょっと疑問を持つ所があって。








正統派宮崎アニメ








■ ハイジン

絵の話では、俺は純粋に一番好きなんですね、ハウルは。






■ ニクロ

いや、絵はいいんですよ、ハウルって。絵と、カットのリズムは凄くいいんですよ。






■ ハイジン

冒頭の、城の動くシーンだけで、ワクワクするというか、それを観て浮かべる物語に対しての高揚感って凄いじゃないですか。






■ ニクロ

 最初、しばらく無音なんですよね、最初は。そこから、静かに音が入って来て。
ああいう音響効果ってのは、今の邦画の実写でもあんまりやらないのに、宮崎アニメがやる、宮崎アニメだからこそ、かもしれないけど、やっちゃうってのは、俺にとっては結構、感動なんですね。
本当に、無音ってのは、一つの音ですからね。音がないって事の効果ですから。
そこから入っていくってのは、やっぱり、他の監督も気を遣ってやらなくちゃいけない所で、あそこは見本なんですね、いい映画の。
 また、音楽もいいんですよね。久石譲の。俺、紅の豚の次に音楽は好きなんですよ(笑) エンディングの世界の約束もいいしね。
ちゃんと、久石譲がいい仕事してるなっていうか(笑)
本当に、久石譲が作ったの? という良さなんですね、意外性というか。
他の作品だと、「久譲が作ったんだ、スゲーな」なんですけど、オープニングの音楽聴くと、「どっかから持ってきたんじゃねーのか?」という凄さというか、異国性なんですよね。
BGMの空気というものが。まあ、ハウル自体も異国性が凄く強いんですけど。
無国籍映画って所なのに、そうゆう所で異国性を持ってくるという、音楽の凄さというか、この映画の懐の深さに感動するんですよ、俺は。






■ ハイジン

 これって、一応、原作があるじゃないですか。
で、映画を一回観ただけではわからない設定なんかも、幾つも散りばめられていたりするんですね。
ソフィーの魔法の設定とか、カルシファーの設定だとかで。
あまり、本編では語られない部分で、そうゆう裏設定が幾つも含まれていて、原作をちゃんと読み込んでいないと、理解出来ない部分もあったりして、そうゆう、設定をあえて語らずに、そこから発する伏線だけを匂わせていく、という作り方というのは、ジブリ的ではないと、最初思ったんですね。
 ただ、それすらも、宮崎駿が料理する事によって、一本のちゃんとした娯楽作品に仕上がっているという点こそが、俺がこの作品をジブリで一番好きな作品に挙げる理由なんですね。
細かく言えば、やっぱり、根底には強い女性、母性というものがしっかりと強調されていて、魅力的なキャラクターも、しっかりとディティールも細かく描き分ける。
そういった意味で、紛れもなく正統派の宮崎アニメなんですよ。






■ ニクロ

造詣もいいんですよね。ハウルの城という、本当に、「次の宮崎駿の作品は、ハウルの動く城です」と言われた時に、まさか、あんな城を誰も予想しなかったと思うんですよ(笑)
あれ、城じゃないじゃないですか、そもそも。






■ ハイジン

まあ、城ではないですね。船でもないし。






■ ニクロ

あの、メカというか、シャカシャカ動くという点で。






■ ハイジン

ホント、動く城って言って、足が動くんかいという(笑)






■ ニクロ

 ホントに、そこなんですね(笑) 城という言い方が、二重の意味を持ってるかな、と思っていて。
城というよりは、あそこは家なんですよね。
で、どっちかつうと、ハウルってのは城ってのを嫌ってると思うんですよ。
城ってのは結局、軍であったり、権力者が持つイメージじゃないですか。
恐らくそういった所を、ハウルってのは、一番嫌ってるという描かれ方をしていたんですね。
自分が召集されても行かなかったり、ああゆう所はうんざりだと、台詞でも言ったと思うんですけど。
 ただ、タイトルのハウルの動く城っていうのは、結局、そうゆうモノに対抗していかなきゃいけない物語で、ようはVS城、という所に対して、何に対抗するか、って言ったら、VS家なんですね。家VS城みたいな。
家ってのは何を意味しているかと言うと、家族の居る場所。
つまり、家族愛でも持って、そうゆう権力から守る事なんですね。
だから、ハウルの動く城ってのが、二重の意味を持ってる、と思うのは、そうゆう所で、本物の城ってのを、家が越えると、ある種言い方としては、城でもいいんじゃないか、というような。
そうゆう意味での、ハウルの動く城って事だと思うんですよ。
 だから、ラストの城だと思うんですよ。タイトルの表すハウルの城は。
本当に、最初に出てくるのは、ハウルの動く何かみたいな。わかんないけど、ホントに、ラストの足だけになったようわからん、で、最後に城が復活するじゃないですか。
あれだけが城だと思うんですよ。タイトルの。
それまでは、タイトルが指し示しているモノは何も無いというか。








思い出装置からの脱却








■ ハイジン

千と千尋にも感じていた事なんですけど、クライマックスに向けての、展開の強引さというのは気になりませんでしたか?






■ ニクロ

うーん・・・落ちていくんだけど、それが気持ちいい落ちてくんじゃなくて、時々モノに当たってる感じなんですよ。
ドン!ドン!ドン!って、こう(笑) 本当に、井戸に落ちてて、たまに壁に当たるような。






■ ハイジン

ラストのキスシーンなんかも、今までの宮崎アニメでは、一切省かれていたシーンじゃないですか。
それを、パンと出して、それでいて全員にキスしていくっていうのも、ちょっと違和感を感じたりもするんですよね。






■ ニクロ

まあ、一つの異国の物語という事で、観るじゃないですか。観客の方は。
千と千尋で、ハクと千尋がキスをしたら、相当気持ち悪いんですけど、なんか、あの空気だと、アメリカで娘が父親にキスをするような。






■ ハイジン

これって、ある種の宮崎駿が色んな意味で、過去との自分との違いというのを打ち出したシーンではあると思うんですけどね。






■ ニクロ

というと?






■ ハイジン

そうゆう、今までに省かれていたシーンを、露骨に描き出す事によって、過去との作品との決別と言うか。






■ ニクロ

 まあ、単純に呪いを解くといった、王子様のキス的な記号といった所もあるんでしょうけどね。
単純に案山子の呪いを解くのもキスであったりするし。
そうゆう所に乗っかったのか、あるいはキスがキスがやりたくて、その効果によって呪いを解かしたのか、その順番はわからないですけどね。
この物語の、あえて解り難くするような作り方というのは、タランディーノの編集で順番をずらすって事でもなく、本当に取り様によっては、尺的に説明しなかったんじゃないかと捕られても仕方ないくらいの、ざっくりと一個一個のシーンを配置していってる所があるから。
膨らみではないんですよね、初めて。今までのジブリアニメの観ていて心地いい感じは、時間経過と共に、どんどん膨らんでいく感じだと思うんですよ。
 ただ、膨らんでは止まったり、萎んだりしてる感じじゃないですかハウルは。
本当に、何かのシーンがあったら急に、また違うシーンが挿入されたり、ああゆうのが、ドミノが倒れるようにやって来た経過というよりは、そこドミノがあったみたいな、倒し方じゃないですか。
だから、意図的なんだけど、ただ、それが演出というよりは、しょうもない脚本だと、ドミノがダダダと倒れている中で、急にデッカイドミノがあると、「あっ、これ倒したかったんだろうな」って感じなんだけど、そのドミノが結構、距離が離れてて、急に倒れるから、こっちとしてもこれは演出なんだ、というよりは「えっ?何?」って感じがあるんですね。
  だから、いい意味で演出臭さは感じさせないんだけど、だけど、飛んだ事によって、想像力の補完で、上手い事行くシーンでもなくて、評価二分化ってのは、そこが一番じゃないですか、たぶん。






■ ハイジン

 それって、千と千尋でもあったわけじゃないですか。そういった現象というのは。
で、結局、それは今までの「思い出装置」としての宮崎アニメからの脱却という解釈も出来るわけなんですよね。  
いわゆる、ハウルが今までのジブリアニメと、そういった点で、ドミノの話で言えば、例えばラピュタは何処から見ても面白い、という点とは一切違うじゃないですか。
ドミノをラピュタはちゃんと倒していっているけれども、ハウルは全く違う場所からワープしたりして現れたりするんで。
それまで作られてきた「思い出装置」のジブリ作品とは、一線を画していて、そこが千尋から勧めていた「思い出装置」からの脱却を決定付けた作品だと思うんですけどね。






■ ニクロ

その要素を含めた上でも、観客を納得できない作品ではあるんですよ、どうしても。
これを、全肯定しちゃうと、逆に他の宮崎アニメを解っていないじゃないか、となりかねないからね。変な話。
宮崎アニメを解ってるが故に、コレを否定したくなるというのが、一つの答えだと思うんですよ。






■ ハイジン

家族をテーマにしていて、擬似家族の形成を進めて、強烈な母性による作品世界の抱擁、という推し進めていたテーマは、守られているわけじゃないですか。
それを、単に今までは正攻法として行ったモノを、違う方向から攻めてみた、言ってみたら変化球であり、そこで戸惑いを見せるか、でも、やっぱり宮崎駿だな、との違いではないかと思うんですけどね。






■ ニクロ

 まあ、大概の人が戸惑いを見せてしまったんだろうなという感じはあって(笑)
ただ、結局、宮崎駿もこのままでは、ダメだと思っていた所はあったんでしょうね。
特に、もののけ姫千と千尋が売れすぎたが為に。
「このままでいいのか?」というか、千と千尋でさえ、あそこまでリズムを崩して作ったのにも関わらず、もののけ姫よりも売れてしまった現状があるじゃないですか。「まだダメなのか?」という(笑)
売りたくないのではなくて、なんですかね、まだ受け入れられるのか?という、客の器を図ってるような気はするんですね。
ある意味、宮崎駿が「このままじゃダメだ」と思って作った「タケシーズ」みたいなもんじゃないですか?(笑)






■ ハイジン

そこまでいきますか?(笑)






■ ニクロ

まあ、でもね、この文脈の崩し方は、若干、完璧に構成しているというよりは、ある意味で、ぶっきらぼうさも含めて計算してると思うんですよ。
ようは、宮崎駿が「コレは100点だ、GO!」と言ったというよりは、「この作品の足りない部分70点なのが、俺にとって100点だ」みたいな、その30点足りない部分も計算でやっているような。
そうゆう感じは凄くするんですよね。






■ ハイジン

俺は、宮崎駿の作家性みたいな部分が強く出ているが故に、こんがらがってしまうような。
俺が勝手に歪曲して受け取っている部分はあるんですけど、そうゆう意味で好きな作品になるという気はするんですよね。






■ ニクロ

挑戦的な、という意味で? もう、60を超えても、尚も新しいモノを作ろうとする姿勢も含めて好きなって事ですか?






■ ハイジン

たけしも同じような話をした事ありましたけど、いつも同じ料理作ってるけど、こんな料理も作れるんだぜ、みたいな。






■ ニクロ

なるほどね。






■ ハイジン

ハウルはこれくらいでしょうかね?






■ ニクロ

そうですね。






■ ハイジン

それでは、このくらいで。



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